米債務急増を背景に金とビットコインの価格が急騰
市場筋によると、米国の債務急増に対する懸念から、金やビットコインの価格が最近急騰しています。米政府の債務増加には歯止めがかからず、金利の支払いが政府予算に占める割合も大きくなっていることが注視されています。中には金利の支払い額が国防費を上回る月も出ているとのことです。
インフレや米通貨の購買力低下に対するヘッジとして需要増加
債務の急拡大がビットコインや金の需要を押し上げています。両資産ともにインフレや米通貨の購買力低下に対するヘッジとして使われることが多いためです。米ジョージ・メイソン大学のローレンス・H・ホワイト教授(経済学)は、「ここ数年間はインフレが安定していないため、金とビットコインの両方に関心が集まっている」と指摘しています。
国債市場は米財政の先行きを比較的楽観視
一方、国債市場はこれまでのところ米財政の先行きを比較的楽観視しているようです。国債の利回りは、主に米連邦準備理事会(FRB)の金利政策に対する予想を反映しており、長期的な財政の動向が国債市場に与える影響はそれほど大きくないとされています。
高インフレ圧力はまだ完全に収まらず
ただし、コロナ禍後の供給混乱や記録的な政府支出、超緩和的な金融政策が物価高騰圧力につながり、高インフレはまだ完全に収まってはいません。FRBが経済成長を促進させるために国債を購入し、それによって利回りが低下しドル供給が増えることもあります。
今後、米国の債務問題や金融政策の行方が、金やビットコインの価格にどのような影響を与えるのか注視が必要です。
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