米国株式市場:ナスダック総合とS&P500種が下落、ネットフリックスの株安が重し

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米国株式市場:ナスダック総合とS&P500種が下落、ネットフリックスの株安が重し

19日の米国株式市場では、ナスダック総合指数とS&P500種指数が下落して取引を終えました。ネットフリックス(NFLX.O)の株安が重しとなった一方、アメリカン・エキスプレス(アメックス)(AXP.N)の株価は堅調に推移し、ダウ工業株30種平均はプラス圏を維持しました。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.8対1の比率で上回り、ナスダックでも1.08対1で値上がり銘柄が多かったものの、主要指数の下落を覆すには至りませんでした。米取引所の合算出来高は114億8000万株で、直近20営業日の平均である109億9000万株を上回りました。

ネットフリックスの決算が市場予想を下回り、株価9%安

ネットフリックスは第1四半期決算(1-3月)で新規会員数が2四半期連続で市場予想を上回ったものの、第2四半期の売上高見通しが市場予想を下回ったことから、株価は9.0%下落。これがS&P500とナスダック指数を押し下げる要因となりました。同社の決算発表は、市場に大きな影響を与えることが多く、今回も投資家の反応は敏感でした。

アメックスの好決算が株価を押し上げ、ダウ平均をサポート

一方、アメリカン・エキスプレス(アメックス)は第1四半期決算で利益が予想を上回ったことから、株価が6.2%上昇。同社のクレジットカードに対する消費者の需要が強く、好業績につながりました。アメックスの株価上昇がダウ工業株30種平均を支える形となり、同指数はプラス圏を維持することができました。

週間ではS&P500とナスダックが大幅下落、利下げ期待の後退が影響

週間ではS&P500が3.05%安、ナスダックが5.52%安となった一方、ダウ平均は0.01%上昇しました。S&P500は2023年3月以降、ナスダックは2022年10月以降で最大の下げ幅を記録。また、S&P500とナスダックは6営業日続落と、2022年10月以降で最長の下落期間となりました。

ホライゾン・インベストメンツのリサーチ&クオンツ戦略責任者、マイク・ディクソン氏は、「利下げ期待が市場から退出し続けている。データを見る限り、利下げすべきというものが何もないからだ」と述べています。FRBによる利上げ継続の可能性が高まっていることが、市場心理を悪化させている要因の一つとなっています。

半導体関連株も下落、週間では過去2年間で最大の下げ幅

半導体関連株も下落し、フィラデルフィア半導体指数(SOX)は4.12%下げ、週間では9.23%安と過去2年間で最大の下げとなりました。半導体業界は景気変動の影響を受けやすく、世界的な経済成長の鈍化懸念が同セクターの株価を圧迫しました。

パラマウント・グローバルは買収観測で13%超の上昇

個別銘柄では、米メディア大手パラマウント・グローバル(PARA.O)が13.4%高と大幅に上昇。ソニーグループ(6758.T)のソニー・ピクチャーズエンタテインメントと米プライベートエクイティ企業アポロ・グローバル・マネジメント(APO.N)が同社の共同買収に向け協議しているとのロイター報道を受けて、投資家が同社の企業価値に注目しました。

主要指数の終値と変動率は以下の通りです。

| 指数 | 終値 | 前日比 | 変動率(%) | 始値 | 高値 | 安値 |
|:–|:–|:–|:–|:–|:–|:–|
| ダウ工業株30種 | 37986.40 | +211.02 | +0.56 | 37801.98 | 38102.57 | 37781.61 |
| ナスダック総合 | 15282.01 | -319.49 | -2.05 | 15547.10 | 15576.70 | 15222.78 |
| S&P総合500種 | 4967.23 | -43.89 | -0.88 | 5005.44 | 5019.02 | 4953.56 |
| ダウ輸送株20種 | 15083.72 | +136.79 | +0.92 | – | – | – |
| ダウ公共株15種 | 875.61 | +15.31 | +1.78 | – | – | – |
| フィラデルフィア半導体 | 4306.87 | -184.84 | -4.12 | – | – | – |
| VIX指数 | 18.71 | +0.71 | +3.94 | – | – | – |

また、シカゴ日経平均先物6月限(ドル建て)は37135で前日比+35、円建ては37100で前日比変わらずとなっています。

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